エミール・ガレのファイアンス作品のカップ＆ソーサーです。 鳥と植物が描かれた珍しい作品で、ソーサーに描かれた植物の紋様は柿右衛門様式のお皿を思わせ、当時流行したジャポニズムの影響も見られます。 カップにガレのサインが見られます。ソーサーにはありませんが、絵柄が完全に一致していますので、元々セットとして制作されたものという事が出来ます。 ガレの鳥をモチーフにした作品は、花の中で鳥を表現する繊細で自然な表現が特徴的です。鳥はアール・ヌーヴォー芸術の中で繰り返し描かれるテーマであり、ガレはガラス、陶器、木製の作品に鳥をよく描いています。 鳥のモチーフは、ガレの創作活動の初期にさかのぼることができます。 ガレは自然や植物学の研究者としての側面があります。研究の過程で、鳥の生息地を調べ、正確でリアルな描写を追求するようになりました。 やがてガレは、生命の樹や想像上の風景など、象徴的な文脈の中に鳥を描くという独自のスタイルを確立していきました。 鳥をモチーフにした作品には、自然の美しさとはかなさについてのガレの考察も反映されています。 ガレは自然保護を強く主張し、芸術はその意識を高めるのに役立つと信じていました。 自然の中で暮らす鳥たちの繊細な描写は、彼の自然に対する愛と関心を表現する方法だったのです。 エミール・ガレの鳥をモチーフにした作品は、彼の自然に対する情熱と、自然を守りたいという思いの表れともいえます。 本作品も、人と自然の調和を重んじるアール・ヌーヴォーの美学に貢献した作品でもあります。 過去ほとんど出回っていない貴重な一品です。 次回入荷はありません。ぜひこの機会に手にされてください！ サイズ：カップ　直径約10.5cm 高さ約6cm 　　　　ソーサー　直径約15.5cm コンディション：軟質磁器特有の小さなチップが一部にあります。カップの内部と外部の一部に傷が見られますが、ヒビではありません。全体的に良好と言えるコンディションです。